「もっと自由に生きたい」「自分のやりたいことができない」「やるべきことが多すぎる」
いつもそんなふうに感じている人はいませんか?

毎日仕事に家事、育児もあって「やるべきこと」だらけよ。とても自由な時間なんてないわ。

今回はそんな人におすすめの1冊をご紹介します。
今回は、オリバー・バークマンさんの書かれた“不完全主義 限りある人生を上手に過ごす方法”という本をご紹介します。
この記事では
についてまとめていきます。
読み終える頃には、「自由に生きる自分」になるためのヒントをつかめるのではないでしょうか
自由の正体
この本では「自由」を、選択の結果(代償)を引き受ければ何でもできるという気づきだと定義しています。
本当は何をしようと自由なのだ。その結果を引き受けさえすれば

「自由」って何でも好きなことができる状態じゃないのね

そうだね。選択の結果から逃げるのではなく受け入れるのがポイントなんだ。
「自由」というと、つい「何をしてもいい=選択の結果を無視できる状態」を想像しがちです。
しかしそんな状態は実在せず、いくら目指しても到達することはありません。
それに対して本書の「自由」とは「選択の結果を引き受ける限り、何でもできると気づく」こと。
そう考えることで、「自由」はぐっと身近な存在になります。
不完全1「選択の代償」を受け入れる

でも実際は選択肢自体がないことも多いのよ。そもそもお金とか時間とか全然足りてないし…

その「選択肢がない」って感覚、実は自分の思い込みなんだ
多忙な現代社会で多くの人が抱える「選択肢がない」という悩み。
- 「仕事が終わらないから残業するしかない」
- 「家族のために自分の時間を削るしかない」
- 「お金がないから、仕事は絶対にやめられない」
皆さんも経験がないでしょうか。
実はこの悩み、本書の「自由」から考えると、追い込まれた「状況」ではなく、自ら作り出した「思い込み」だと気づけます。
「これをしなくてはならない」というのは実のところ、「それをしなかった場合の代償を払いたくない」と言っているのと同じだ。「そんなことは絶対にできない」というのは、「それをした場合の代償を払いたくない」という意味だ。
つまり、「選択の代償は避けられない」という不完全を受け入れることで、「選べない」という状況を「選ばない」という意志へ変えることができます。

なるほど、全ては自分が代償を払いたくないからだったのね。そう思うと少し心が軽くなった気がするわ

そうだね。マイナスな状況でも、それが自分で選んだ結果と分かるだけで、心がラクになるよね
不完全2「能力の限界」を受け入れる
本やネットには「全部をこなせる時間術」や「感情をコントロールする方法」など完璧になるためのノウハウが溢れています。
また、世の中では自分の努力・能力次第で完全な状態を実現できるという認識が広まっています。
しかし本書は、そんな考えは幻想であり、「現実と向き合う」べきだと主張しています。

どういうこと?「現実と向き合う」って、未来の目標に向かって今頑張るってことでしょ?

ここでいう「現実と向き合う」というのは「無理し続けること」ではないんだ。
現実と向き合うとは、自分に厳しくしたり、全ての問題を解決しようとすることではなく、気分のむらや欲望に振り回される自分を認めること
個人の頑張りがもてはやされる現代、多くの人が「完全」を目指して無理を重ねています。
しかし、人の能力には限界がある以上、全てが片付いた完全な状態は実現できません。
また、人は感情で行動や思考を強制するようにできており、感情を完全に制御することもできません。
にもかかわらず、「頑張りが足りないせいだ」と考えてしまうと、無理することがやめられない「不自由」な状態に陥ってしまいます。

そっか。自分にはできないこともあるっていう不完全を認められないから、無理をしすぎてしまうのね

全部できるって幻想は魅力的だよね。でも不完全だからこそ、時には「休む」「変える」選択ができて、「継続すること」も自分で選べるんだと思うよ
不完全3「人生の有限性」を受け入れる

全てを完璧にできないことはわかったわ。でも私は今の生活を変えたいの。そのために目標を立てて頑張ってるんだけど…

だけど?

毎日やることに追われて辛いのよね。「過程を楽しむ」なんてとても無理。はやく目標を達成して、幸せになりたい…

なるほど。そんな時は「人生の時間は限られている」ってことを思い出してみて
将来のために目標や計画を立てる。それ自体は人生を充実させる大切な行動です。
しかし、これには「目標達成まで自分は死なない」と考え、人生の有限性を無視してしまうという欠点があります。
「達成まで死なない」という前提に立つと、「いかに今の時間を未来のために有効活用するか」という視点にとらわれ、今が未来のための準備期間になってしまうのです。
責任を恐れてフラフラするのと同じく、未来のために頑張りすぎる人もまた、結局は自分の有限性を恐れている

うわ、確かに目標が実現するまで自分が生き続ける前提で考えてたわ

人生の時間は有限で、しかもいつ終わるかわからない。それを思い出すことが、今を楽しむヒントになるよ
多くの本で見かける「過程や進歩を楽しむのが大事」というアドバイス。これになじめないのは、人生の有限性を忘れているからかもしれません。
人生には限りがある。その不完全さが「今=未来の準備」になることを防ぎ、今を楽しむ自由を生み出します。

計画や目標そのものを否定するのではなく、有限性という不完全を受け入れることで、今と未来の心地いいバランスが見えてきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回ご紹介した本書での学びは次の通り

今まで不自由なのを周りのせいにしてきたけど、「完全」を目指す考え方が自由を遠ざけていたのね。不完全な自分がなんだか愛おしく思えてきたわ。

忙しい毎日に生きづらさを感じている方、特に真面目でしっかり者の方にはおすすめの1冊だよ。ぜひ読んでみてくださいね。

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